大きな地震が起きると、昨日まで当たり前だと思っていた暮らしが、決して当たり前ではないことに気づかされます。
令和8年7月28日に発生した熊本地震では、強い揺れが広い範囲を襲い、日々の生活や仕事の大切さをあらためて考えるきっかけになりました。
被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
災害は、いつ、どこで起きるか分かりません。
だからこそ、これからの人生を「もっと稼ぐこと」だけに使うのではなく、「自分の時間をどう過ごすか」という視点でも考えてみたいと思います。
当たり前の日常こそ、いちばん大切なもの
朝起きて、いつものように食事をする。
家族と話す。
仕事を終えて家でひと息つく。
休日には好きな場所へ出かける。
普段は特別なことだと思わない時間も、災害が起きると、そのありがたさが身にしみます。
予定どおりに働けること、安心して眠れる場所があること、会いたい人に会えること。
どれも、ずっと続くと約束されているわけではありません。
もちろん、生活にはお金が必要です。
住まいや食費、医療費、将来への備えを考えれば、収入を大切にするのは当然です。
ただ、お金を増やすために時間や健康を使い切ってしまったら、何のために働いているのか分からなくなることもあります。
収入が減っても、自由な時間を増やしたい
50代、60代になると、定年後の働き方や暮らし方を考える機会が増えてきます。
今までと同じように働いて収入を維持する道もあれば、少し収入が減っても、時間にゆとりのある働き方を選ぶ道もあります。
たとえば、勤務日数を減らす、残業の少ない仕事に変える、通勤時間の短い職場を探す。
大きな決断をしなくても、時間を取り戻す方法は考えられます。
自由な時間が増えれば、散歩をしたり、読みたかった本を開いたり、家族と食事をしたり、気になっていた場所へ小旅行に出かけたりできます。
何か立派なことをしなくてもいいのです。
自分で使い道を決められる時間があること自体が、暮らしの満足につながるのではないでしょうか。
もちろん、収入を減らす前には家計の確認が欠かせません。
毎月必要なお金を書き出し、住宅費や保険、通信費などを見直して、無理のない範囲を確かめておきたいものです。
お金の備えと同じように、時間の備えも
地震への備えとして、水や食料、薬、懐中電灯、充電器などを用意しておくことは大切です。
家族との連絡方法や避難先も、平穏なときに確認しておきたいところです。
そして、暮らしの備えは防災用品だけではありません。
仕事が忙しすぎないか、疲れをため込んでいないか、やりたいことをずっと先送りにしていないか。
自分の生活も点検してみたいと思います。
旅行が好きなら、遠くへ行く計画だけでなく、近場の日帰り旅から始めてもいいでしょう。
家族との時間を増やしたいなら、まずは月に一度、一緒に食事をする予定を入れてみる。
小さな工夫なら、今日からでも始められます。
将来のために貯蓄することと、今の暮らしを楽しむこと。
そのどちらか一方を選ぶのではなく、両方のバランスを探すことが大切なのだと思います。
これからの人生は、自分で時間の使い方を選ぶ
地震を経験すると、人生は思いどおりにならないことがあると実感します。
だからといって、不安ばかりを抱えて過ごす必要はありません。
できる備えをして、必要なお金を確保し、そのうえで自分が大切にしたいことに時間を使う。
そんな暮らし方を少しずつ考えていきたいものです。
収入が多いことだけが、豊かな人生の条件ではありません。
心と体に余裕があり、好きなことを楽しめて、大切な人と笑い合える。
そんな時間も、人生を支える大事な財産です。
働き方を変えるのが難しい場合は、休日の過ごし方から変えてみるのも一つです。
予定を詰め込みすぎず、何もしない時間をあえて残す。
それだけでも、気持ちに余白が生まれるかもしれません。
大切なのは、誰かと比べるのではなく、自分にとって心地よい暮らしを考えることです。
まずは一週間の予定を眺めて、自分のために使う時間をひとつ作ってみませんか。
未来のために頑張る自分も大切ですが、今日を楽しむ自分も大切にしたいものです。
