便利になったのに、なぜか毎日が慌ただしい。
そんなふうに感じることはないでしょうか。
スマートフォンがあれば、連絡も買い物も調べものも、ほとんどその場で済ませられます。
昔に比べれば、暮らしはずいぶん便利になりました。
それなのに、時間に追われているように感じるのは不思議なものです。
今回は、便利さと忙しさの関係について、日々の暮らしを振り返りながら考えてみたいと思います。
昔は「待つ時間」が当たり前だった
今は、知りたいことがあればスマホで検索すれば、すぐに答えが見つかります。
連絡も電話やメール、メッセージですぐにできます。
一方、昔は調べものをするにも本を開いたり、人に聞いたりする必要がありました。
待ち合わせで相手が遅れても、今のように何度も連絡を取ることはできません。
少し不便でしたが、そのぶん、待つ時間をぼんやり過ごすこともできたように思います。
便利になった今は、待ち時間にもニュースを見たり、メールを確認したりします。
時間を無駄にしないようにしているつもりが、いつも何かをしていないと落ち着かなくなっているのかもしれません。
スマホが「すき間時間」まで埋めてしまう
電車を待つ数分、食事が出てくるまでの時間、寝る前のひととき。
以前なら何もせずに過ごしていた時間も、今ではスマホを手に取ることが増えました。
ニュースを読むつもりが、気になる記事を次々と開いてしまう。
動画を一本だけ見るつもりが、気づけばかなり時間が過ぎている。
そんな経験はないでしょうか。
もちろん、スマホは便利な道具です。
遠くにいる家族と連絡を取ったり、旅行先の交通機関を調べたりするには、とても役立ちます。
問題なのはスマホそのものではなく、目的もなく使い続けてしまうことなのだと思います。
便利な道具を使っているはずなのに、気づけば道具に時間を使わされている。
そんな状態になっていないか、ときどき振り返ってみたいものです。
便利さが増えると、やることも増えていく
買い物はネットで注文でき、支払いもスマホで済ませられます。
手間が減ったのはありがたいことです。
ただ、便利になったことで、以前なら後回しにしていた用事まで、すぐに片づけようとすることもあります。
連絡が届けば早く返事をしなければと思い、予定を簡単に確認できるからこそ、空いた時間に別の用事を入れてしまう。
ひとつひとつは小さなことでも、積み重なると気持ちに余裕がなくなります。
便利になれば、必ず時間に余裕が生まれるとは限りません。
できることが増えたぶん、やることまで増やしてしまえば、忙しさは変わらないのです。
何もしない時間も大切にしてみる
では、どうすればよいのでしょうか。
大きく生活を変える必要はなく、まずは一日の中に、あえて何もしない時間を作ってみようと思います。
たとえば、朝のお茶を飲む間はスマホを見ない。
散歩をするときは、目的地に急ぐだけでなく、季節の景色や空の色にも目を向けてみる。
家族と話すときは、画面を置いて相手の話をゆっくり聞く。
そんな小さなことで十分です。
旅行の計画を立てるときも、予定を詰め込みすぎず、途中で休憩したり、気になった場所に立ち寄ったりできる余白を残しておきたいものです。
効率よく回ることだけが、旅の楽しさではありません。
便利さを手放す必要はない
新しい技術を無理に遠ざけたり、昔の暮らしに戻ったりする必要はありません。
便利なものは上手に使い、自分にとって大切な時間を守ることができれば、それでよいのだと思います。
スマホで用事を手早く済ませたら、そのぶんを休息や家族との会話、好きな音楽を聴く時間に回してみる。
すべてを効率よくこなすことよりも、気持ちよく一日を終えられることを大切にしたいものです。
便利になったのに忙しいと感じたら、やることを増やす前に、少し立ち止まってみる。
今日すぐに返事をしなくてもよい連絡や、明日でも困らない用事があるかもしれません。
時間は、増やすことはできません。
でも、使い方は少しずつ変えられます。
便利さに振り回されず、自分のペースで暮らすこと。
そんな小さな工夫を重ねながら、これからの毎日を、もう少しゆったり楽しんでいこうと思います。
