「老後資金をどう守るか」。多くの人が頭を悩ませるテーマですが、意外とヒントは私たちが子どもの頃に過ごした“昭和の暮らし”にあるのではないかと感じています。
便利さや豊かさを追い求める現代だからこそ、あの時代の工夫や価値観を思い出すことが、ゆとりある老後生活につながるのではないでしょうか。
今回は、私が思い出す昭和の日常を振り返りながら、今の生活に活かせそうな節約や心の豊かさのヒントを綴ってみたいと思います。
昭和の遊びから学ぶ「お金をかけない楽しみ方」
子どもの頃、近所の公園や空き地で缶蹴りやベーゴマをして遊んだ思い出があります。
お金をかけず、体ひとつと仲間がいれば十分に楽しめる時代でした。
今でも「遊び=お金を払ってサービスを受ける」という発想に偏りがちですが、工夫次第で無料の楽しみはたくさんあります。
例えば、散歩を日課にして道端の季節の花を眺めることや、図書館で本を借りて読書に没頭すること。
これらは出費を抑えながらも心を満たしてくれる時間です。
昭和の子どもたちがそうして遊んでいたように、老後も「お金をかけずに楽しむ力」を持つことが、老後資金を守る上で大切だと感じます。
「もったいない精神」が老後資金を守る
昭和の家庭では「もったいない」が口癖のように使われていました。
洋服は繕って長く着る、壊れた家電は修理して使い続ける。
私の母も古いカバンを器用に直して、また使えるようにしていたのを覚えています。
現代は「壊れたら買い替える」ことが当たり前になっていますが、この考え方を少し変えるだけで出費は大きく抑えられます。
靴のかかとを修理する、調理器具を磨いて長持ちさせる――こうした小さな積み重ねが、老後資金の減りを抑えることにつながると思うのです。
手作りの温かさと節約効果
昭和の食卓は「手作り」が基本でした。母が作る煮物や味噌汁は決して豪華ではありませんでしたが、栄養もあり、何より家族が温かくなれました。
外食やコンビニがなかったわけではありませんが、家庭料理が当たり前でした。
今の時代、外食やお惣菜はとても便利です。
ただ、老後に毎日のように利用していては出費がかさみます。私もこれからは、昭和のように「家で作る楽しみ」を大切にしたいと思っています。
例えば安い旬の野菜を使った煮物や漬物を仕込むことで、健康にも良く、節約にもなるのです。
近所付き合いの力を思い出す
昭和は近所の人との付き合いが今より濃く、困ったときに助け合うのが当たり前でした。おすそ分けや日常のちょっとした会話が、安心感や心のゆとりにつながっていました。
老後資金を守るというと「お金」のことばかりに目が行きがちですが、地域の人とのつながりは心の安心につながります。
精神的な安心があれば「お金を使って安心を買う」必要も少なくなります。
私自身もこれからは、地元の行事や集まりに顔を出して、少しずつ関係を深めていこうと思っています。
昭和的「質素倹約」が新しい豊かさになる
「質素」というと、ついネガティブに聞こえるかもしれませんが、昭和の人々は質素であることを誇りにしていました。
新しい物を次々に買わなくても、工夫して暮らすことに満足していたのです。
老後に無理して豪華な暮らしをする必要はありません。
むしろ「足るを知る」ことで、本当の意味での豊かさが得られる気がします。
大切なのは「これでいいのだ」と思える心。
私の座右の銘?でもありますが、この考え方こそが老後資金を守りながら、心豊かに暮らす秘訣だと思います。
まとめ:昭和の知恵を今に生かす
振り返ると、昭和の暮らしは不便で不自由なようでいて、実はとても合理的で無駄の少ない生活だったのだと気づきます。
老後資金を減らさずに、安心して暮らすためには――
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お金をかけない楽しみを見つける
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もったいない精神で物を大事にする
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手作りの食事を楽しむ
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地域のつながりを大切にする
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「足るを知る」心で満足を得る
こうした昭和的な価値観を取り入れることが、今後の生活にゆとりを与えてくれると思います。
これからの暮らしを考えるとき、「便利さ」よりも「心の豊かさ」を意識していきたいものです。