最近、仕事のことで頭がいっぱいになってしまうことが増えました。
特に50代を過ぎると、これまで積み上げてきた経験や責任の重さもあって、悩みが妙に深く感じる瞬間があります。
そんなある日、「歩くと気持ちが軽くなる」という話を耳にし、実際に試してみようと思ったのが今回のお話です。
歩くだけで悩みが小さくなるなんて本当なのか――そんな半信半疑の気持ちを抱えながら、自分なりに感じたことを書き留めてみました。
歩き始める前は、頭の中がずっと仕事モードだった
仕事の悩みというのは、不思議とじっとしている時に膨らんでくるものだと感じています。
椅子に座って考え込むと、同じことがグルグル回り、時には実際より大きな問題のように思えてしまう。
私もよくそのパターンにはまります。
「あの判断は良かったのか」「あの言い方は誤解を生んでいないか」など、小さな不安が次々と顔を出してきます。
そこで、今日は思い切って仕事帰りに少し歩いてみようと思い、遠回りして家に向かいました。
ほんの10分ほどのつもりが、それが意外と心に良い変化をもたらしてくれました。
歩いていると、悩みが“外”に出ていく感覚があった
歩き出して数分すると、風の音や道端の花、犬の散歩をする人の姿など、いつもなら目に入らないものが見えてきます。
「あれ、さっきまで頭の中が仕事でいっぱいだったのに」と思うほど、気持ちに余裕が出てきました。
悩みが完全に消えるわけではありませんが、心のどこかに“隙間”ができる感覚です。インドネシアで働いていた頃、言葉が通じなくて困っていた時も、外を歩くと気持ちが切り替わったのを思い出しました。
あの頃も、歩くことで自分を落ち着かせていたのかもしれません。
歩くと視野が広がり、考えも自然とやわらかくなる
歩いている間、ふと「悩みを大きくしていたのは自分の視野の狭さだったのかも」と気づきました。
部屋の中や職場の席に座って悩んでいると、どうしても目線が固定されがちです。
でも外を歩くと、視線が遠くへ向き、空の広さや街の動きを感じながら、気持ちがゆるんでいきます。
そのせいか、さっきまで重かった仕事の悩みも「ま、なんとかなるか」という気持ちに少しずつ変わってきました。
私の好きな言葉「これでいいのだ」に近い感覚です。
完璧を求めすぎず、まずは今日できることをやればいい。
そんなやわらかい考え方が自然と出てきました。
歩くと体も心も軽くなる“ちょっとしたごほうび”になる
歩いた後は、気持ちだけでなく体も軽く感じました。
50代をすぎると運動不足が気になり始めますが、歩くくらいなら無理がありませんし、むしろちょうどいい運動になります。
そして何より、歩いたことで「自分を大事にしている」という感覚が得られました。
忙しいとつい後回しにしてしまう自分の心と体に、少し優しくなれた気がします。
これからも“歩いて整える時間”をつくってみようと思う
悩みがあるときは、頭で考えるより先に歩いてみる。
そんなシンプルな行動が、こんなにも心を整えてくれるとは思いませんでした。
これからは、仕事でモヤモヤした日は散歩を取り入れてみようと思います。
大げさなことはしなくても、10分歩くだけで気持ちは変わる。
歩くことで悩みが少し小さくなれば、その分前向きな一歩も踏み出しやすくなるはずです。
読んでくださった皆さんも、気持ちが重い日があれば、ぜひ一度ゆっくりと歩いてみてください。
きっといつもより優しい自分に出会えると思います。
