子どもが大人になり、家を離れていく――。
親としては嬉しくもあり、少し寂しくもある瞬間です。
「元気にしているかな」「ちゃんと食べているだろうか」と、ふとした朝に思い出すことがあります。
そんな“親の想い”を込めて、今日も静かに祈る朝を迎えました。
親の手を離れた子どもたちを想う朝
子どもが巣立ったあと、家の中が急に広く感じる朝があります。
以前は慌ただしく聞こえていた足音や、食卓の笑い声。
今ではその音が懐かしく、静かな朝に少しだけ胸がキュッとします。
でも、寂しさの中にも安心感があります。
それは、「あの子たちは自分の道を歩いている」という誇らしい思い。
遠く離れていても、親の心はいつもそっと寄り添っています。
連絡がなくても、それが幸せの証かもしれない
以前は、連絡が来ないと少し不安になったものです。
けれど、今は「連絡がない=元気にしている」と思うようになりました。
忙しく、充実した毎日を送っている証拠。
社会に出れば、悩みも喜びも自分の力で乗り越えていくしかありません。
親ができるのは、ただ“信じて見守ること”。
若い頃は口うるさく言ってしまったことも、今では「もう任せよう」と思えるようになりました。
祈ることは、心の整理でもある
朝、コーヒーを飲みながら、心の中で子どもの名前をつぶやく。
「今日も元気でいますように」
たったそれだけの祈りですが、不思議と心が落ち着きます。
祈ることは、相手の幸せを願うだけでなく、自分の心を整える時間でもあります。
忙しさの中では見過ごしてしまう“静けさ”を取り戻せる大切なひととき。
何気ない朝の祈りが、親としての幸せのかたちかもしれません。
親だからこそわかる「そっと見守る勇気」
子どもが困っているとき、手を出したくなるのが親心。
でも本当に必要なのは、見守る勇気です。
自分自身も若い頃、親に助けてもらいながらも、「自分でやりたい」と思っていたものです。
だから今度は、自分が“支える側”ではなく“信じる側”になる番。
時には心配をぐっとこらえて、ただ「大丈夫だ」と信じてみる。
それが子どもにとって、何よりの励ましになるのだと思います。
変わらない愛が、そっと背中を押す
子どもがいくつになっても、親の心配は尽きません。
でも、心配と同じくらい、愛情もずっと続きます。
会えなくても、声を聞かなくても、祈りは届く。
これからも、遠くからそっと見守りながら、
「幸せであってほしい」と願うだけ。
そんなシンプルな愛こそ、人生で一番長く続くものなのかもしれません。
まとめ
親の役割は、“育てること”から“見守ること”へと変わります。
子どもが笑顔で過ごしていることが、何よりの幸せ。
そしてその幸せを遠くから祈る朝こそ、親にとっての静かな喜びです。
「今日もあの子が元気でありますように」
そんな小さな祈りを胸に、また一日を大切に過ごしていきたいと思います。

