老後と聞くと「大きな家」「贅沢な暮らし」を思い浮かべる人も多いかもしれません。
ですが、私自身のこれまでの経験や感じたことを振り返ると、本当に大切なのは立派な家ではなく「自分の居場所」だと思うようになりました。
家族や友人とつながれる場所、安心して笑顔で過ごせる空間こそ、老後を豊かにしてくれるのではないでしょうか。
豪邸よりも大切な“安心感”
若い頃は「いつかは広い家に住みたい」と夢見ていた時期もありました。
庭付き一戸建てや豪華なマンションの広告を見ると、そこに住めば幸せになれるような気がしていたのです。
でも年齢を重ねるにつれて、広さよりも「安心して過ごせる空間」のほうが大切だと気づきました。
例えば、小さな部屋でも家族の笑い声が聞こえるだけで心が安らぎます。
反対に、立派な家でも一人きりで過ごす時間が長ければ、どこか寂しさがつきまとうのではないでしょうか。
居場所とは「人とのつながり」
私にとって居場所とは、単なる住まいを超えたものです。
そこには「人とのつながり」があります。
昔、インドネシアで生活したことがあるのですが、言葉が十分に通じなくても笑顔や挨拶で心がつながる経験をしました。
慣れない土地でも、気軽に声をかけ合える仲間がいたからこそ、不安よりも安心を感じられたのです。
老後に必要なのは、まさにそうした「心を許せる相手と過ごす時間」だと思います。
友人や家族とちょっとしたお茶を楽しむ場、趣味を語り合える仲間が集まる場、それこそが居場所です。
旅行先で気づいた小さな幸せ
趣味で旅行に行くと、豪華なホテルよりも小さな宿で過ごすほうが思い出に残ることがあります。
宿のご主人が気さくに話しかけてくれたり、地元の人と触れ合えたりすると、不思議と心が温まります。
そうした経験から「豪華さよりも人とのつながりが幸せを生む」と感じるようになりました。
老後に求める居場所も、きっと同じことだと思います。
居心地のよい空間をつくる工夫
では、どうすれば自分にとっての居場所をつくれるのでしょうか。
いくつかの工夫を考えてみました。
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お気に入りの椅子や机を置く:小さなコーナーでも、自分が落ち着ける空間をつくる。
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趣味の道具をそろえる:読書、園芸、音楽など、夢中になれるものを身近に置く。
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人が集まりやすい工夫:コーヒーをふるまえる、小さなテーブルを用意するだけでも人が集まるきっかけになる。
こうした小さな工夫で、どんな家でも「居場所」に変わるのではないでしょうか。
老後は「誰と」「どう過ごすか」
これからの人生を考えるとき、大事なのは「どこに住むか」ではなく「誰とどう過ごすか」だと思います。
子どもや孫、友人、地域の人たち…。
一緒に過ごす相手がいるからこそ、会話が生まれ、笑いが生まれ、安心感につながります。
居場所とは人との関わりの中で生まれるものなのです。
私が目指す老後のイメージ
私自身、老後は「健康で旅をしながら必要なお金を得る」ことを目標にしています。
その旅先でも、自宅でも、どこでも「居場所」を感じられる生き方をしたいのです。
たとえ大きな家ではなくても、家族と笑い合えるダイニングテーブルがあれば十分。
友人を呼んでお茶を楽しめる小さな空間があれば、それで心は豊かになります。
まとめ:居場所こそが老後の宝物
老後に必要なのは、立派な豪邸ではなく、安心できる「居場所」です。
そこに人とのつながりや笑顔があれば、どんな住まいも心の拠り所になります。
これからの人生設計を考えるとき、住まいの広さや豪華さにとらわれず、「ここにいると落ち着く」「この人たちと過ごすと楽しい」と思える空間を大切にしていきたいものです。
私自身も「これでいいのだ」と笑いながら、自分なりの居場所を見つけていこうと思います。