雨が降る日は、家でじっとしていると少し気分が沈みがちになります。
でも、そんな日こそ落ち着いて自分と向き合える時間に変えてみようと思いました。
最近は、雨音をBGMにして本を開くと、普段よりもゆったりした読書の時間が流れていくように感じます。
50代を過ぎ、慌ただしい毎日から距離を置きたい時にぴったりの過ごし方だと気づきました。
雨の日は心を整えるチャンスになる
雨の日というと、外に出にくいことからつい憂鬱な気分になってしまいがちです。
私自身も若いころは「せっかくの休みなのに」と思うことが多かったのですが、年齢を重ねるにつれ雨の日にしか味わえない静けさも悪くないなと思うようになりました。
雨音には不思議な癒しの力があります。
一定のリズムで降り続く音は、気持ちを落ち着かせてくれるだけでなく、頭の中の余計な雑音を消してくれます。
たとえば、サッシに当たる小さな雨の音、遠くで聞こえる雨だれの響き…。
こうした自然の音は、わざわざ再生するBGMよりも心地よいことがあります。
雨の日は外の世界が静かになる分、自分の中の「聞こえていなかった声」を拾いやすくなる気がします。
その静かな時間に本を読むと、普段よりも内容が頭に入ってきやすいように感じ、「贅沢な読書時間」になるのです。
雨音と読書が相性抜群な理由
読書は本来、心を落ち着かせて楽しむものですが、日々の慌ただしさの中ではなかなか集中できません。
スマホの通知や家の用事など、つい気が散ってしまう原因が多すぎます。
しかし雨の日は、外からの明るい刺激が少なくなるため、自然と気持ちが内側に向かいます。
部屋の明るさも少し控えめになり、読書にはちょうど良い落ち着いた空気が生まれます。まるで「読書をしなさい」と言われているような、そんな穏やかな時間が流れます。
また、雨音は単調なリズムで続くため、集中力を妨げないどころか、逆に深めてくれる効果があります。
私の場合、特に旅関係のエッセイや人生を振り返るような本を読むことが多いのですが、雨音があると本の世界に入り込みやすくなり、気づけば数時間経っていたということもあります。
雨の日読書をより楽しむちょっとした工夫
せっかくなら、雨の日読書をもっと心地よいものにしたいと思い、いくつか工夫してみようと考えています。
まずは部屋の明かりを少し控えめにすること。明るすぎる照明より、少し落ち着いた照明の方が雨音と読書によく合います。
次にお気に入りの飲み物を用意すること。コーヒーでも緑茶でも構いませんが、温かい飲み物は雨の日の静けさをより深めてくれます。
そして、スマホを別の場所に置くということ。
つい触ってしまうとせっかくの読書時間が途切れてしまうので、思い切って手の届かないところに置くのが良さそうです。
さらに、読みたい本を1冊だけに決めず、数冊を手元に置いておくのもオススメです。気分によって本を変えると、読む楽しさが続きやすくなります。
これからの雨の日が少し楽しみになる
若いころは「晴れている日が一番いい」と思っていましたが、今では雨の日にも良さがあると気づけるようになりました。
年齢を重ねたからこそわかる静かな時間の価値なのかもしれません。
雨音をBGMに本を開くだけで、心が整い、いつもの日常が少し豊かになります。
忙しさで忘れがちな「ひと息つく時間」を思い出させてくれるのです。
これからも雨の日には焦らず、静かな読書時間を楽しむようにしたいと思っています。
読んでくださった方も、次の雨の日にぜひ試してみてください。
きっと、いつもとは違う心の落ち着きを感じられるはずです。

